2008-01-01から1年間の記事一覧

『夏の庭』(相米慎二/1994)

本当にこの映画が好きなみたいです。ボロ泣き。これは相米組による戦争と時間をめぐる映画です。度のキツイ眼鏡をかけた少年はブランコを漕ぎながら「どうすればみんながみんな上手くいくのか」と途方に暮れる。三國連太郎はかつての妻がまだ生きていること…

Budd Boetticher Box

Budd Boetticher Box Set [DVD] [Import]出版社/メーカー: Sony Pictures発売日: 2008/11/04メディア: DVD購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (2件) を見る・バッド・ベティカーBOX届く。5枚組、奇跡の作品集!今月はあとジャック・ロジェB…

『御誂次郎吉格子』(伊藤大輔/1931)

引き続き時代劇専門チャンネル録画で大河内傳次郎。恋愛モノですが早速疾風怒涛のアクションから入る。合間に挿まれる興奮した猿のアップがまた素晴らしい。無数の御用提灯が夜の町にサイケデリックに光る。アップになる出演者の顔がことごとく素晴らしい。…

『大河内傳次郎 乱闘場面集』(1983)

時代劇専門チャンネル録画で。活弁付き。伊藤大輔=大河内傳次郎コンビの失われてしまったサイレントフィルム、その断片を抜粋、編集したもの。『忠次旅日記』『血煙高田馬場』『新版大岡政談』など収録。これはスゴイ。たとえ映画に興味がない人でも、この…

『マホルカ=ムフ』『妥協せざる人々』(ストローブ=ユイレ/1962、1964・65)

和解せず/マホルカ=ムフ (ストローブ&ユイレ コレクション) [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2008/09/27メディア: DVD購入: 1人 クリック: 27回この商品を含むブログ (6件) を見るアテネフランセにてストローブ=ユイレの処女作。まるで的外れ…

アーセナル − マンチェスター・ユナイテッド 2−1

グッドゲーム!まさかマンUに勝てると思ってなかった。久々に夢中になって試合を見た気がする。ナスリ2得点の大活躍!アデパ抜きでよくやった。ヤングガナーズってば素晴らしい。とはいえマンUも改めて凄いチームだわ。前線の4人(ベルバトフ、ルーニー…

『血の婚礼』(クロード・シャブロル/1973)

東京藝術大学馬車道校舎にてシャブロル=オードラン73年の作品。DVD上映、英語字幕で。ずっと思っていたのですが『トウキョウソナタ』のラストシーンってここのエントランスですよね?ピアノもあったし。違うのかな? ステファーヌ・オードランとの蜜月…

『出発』(イエジー・スコリモフスキー/1967)

出発 [DVD]出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2000/06/21メディア: DVD クリック: 12回この商品を含むブログ (11件) を見るジャン=ピエール・レオー+カトリーヌ・イザベル・デュポールの2本立てということで。才能の塊を投げつけられるかのような…

『男性・女性』(ジャン=リュック・ゴダール/1965)

男性・女性 HDニューマスター版 [DVD]出版社/メーカー: ギャガ・コミュニケーションズ発売日: 2008/02/01メディア: DVD クリック: 50回この商品を含むブログ (26件) を見るマルコムXはリンディ・ホッピングで内気な性格を克服したらしいけど、バラク・オバ…

『ゴッドファーザーPART3』(フランシス・フォード・コッポラ/1990)

[DVD]" title="ゴッドファーザー PartIII [DVD]">ゴッドファーザー PartIII [DVD]出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン発売日: 2008/10/03メディア: DVD クリック: 24回この商品を含むブログ (45件) を見る「さよなら新宿プラ…

『ランジェ公爵夫人』(ジャック・リヴェット/2007)

二回目。しかし前回は岩波ホール独特のやや奥まった位置にあるスクリーンと小さめの音のせいか途中何度も意識をなくしてしまったので不完全鑑賞でした。今日はギョーム・ドパルデュー追悼の気持ちを込めて。そして大変な傑作でした。 あれ、こんなにエロかっ…

『グレースと公爵』(エリック・ロメール/2001)

グレースと公爵 [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2003/07/25メディア: DVD購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (20件) を見る池袋新文芸座→新宿プラザにて現代の巨匠作を3本。 劇場公開以来ここ数年なにかと機を逃し続けていた『グレ…

直輸入

海の向こうではジャック・ドゥミDVD−BOXで盛り上がってるようですね(例*カイエ)、、。 ところで昨日我が家に届いたDVDはこれ。ポーランドから直輸入。素晴らしすぎるでしょ?『Rysopsis(人相書き)』『Walkower(不戦勝)』『Bariera(バリエラ…

『NEO CLASSICS 2』クボタタケシ

クボタタケシMIX CD“NEO CLASSICS2”アーティスト: クボタタケシ,Quarteto Magritte,Chelo,Tuff Love,Sly & Robbie(O.D.)Feat.Dean Fraser,J.U.F.,Carmen Rivero Y Su Conjunto,The Taxi Gang Feat.Dean,Sly & Robbie O.D. Feat.Chico & Lenky,Boozoo Bajou,T…

『ザ・シャウト さまよえる幻響』(イエジー・スコリモフスキー/1978)

ザ・シャウト さまよえる幻響 [DVD]出版社/メーカー: エプコット発売日: 2003/11/28メディア: DVD購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (10件) を見る魂を4つに割られた魔術師クロスリー。過去と現在の時制が交錯し合うというより、そもそもの中心…

『わが秘められた生涯』『映画、わが自由の幻想』(サルバドール・ダリ/ルイス・ブニュエル)

映画、わが自由の幻想作者: ルイス・ブニュエル,矢島翠出版社/メーカー: 早川書房発売日: 1984/07メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (4件) を見るそれぞれ単体で読んでも異形な過激さと面白さを兼ね備えているのだけど合わせて読むと面白…

『Torrents of Spring』(イエジー・スコリモフスキー/1989)

輸入DVDで。ティモシー・ハットンとナスターシャ・キンスキー出演。歴史モノ。なのだけどちょっと遥かにレベルが違った。冒頭の水上に浮かぶ馬車を捉えた美しすぎるショットから吹っ飛ばされる。恋人たちの間に吹く風が吹きっ放しでそのまま一時停止してしま…

『ハンガー』(スティーブ・マックィーン/2008)

評判の高い『クスクス粒の秘密』(アブデラティフ・ケシッシュ)の当日券を見逃す。残念無念。で、カンヌでカメラドール(新人賞)を獲ったという『ハンガー』。人糞で塗り固められた牢獄の壁面がとてもそれとは思えない綺麗な模様を作り出しているのがまず…

『アンナと過ごした4日間』(イエジー・スコリモフスキー/2008)

一日に現代映画の凄まじい作品を2本見てしまうと心身に打撃を与えすぎてしまうだろうことは予想してた。いくら休日がとれたとはいえ、これでキム・ギヨンまで押さえてたら絶対にモタないなと判断し、スコリモフスキーの新作の為に気力体力を温存する。で、…

『シルビアのいる街で』(ホセ・ルイス・ゲリン/2007)

スバラシイ!!!!!この余韻と驚きは当分の間消えそうにありません。あんまりに素敵な作品だったので速報で。今夜はスコリモフスキーの登場ですよ。 <続き> シルビアのいる街、ベッドの上、何かの深い追憶にふけるような空想にふけるような過剰に澄んだ…

映画祭の季節

・いよいよ明日から東京国際映画祭ということで、なんと蓮實先生からSome Came Runningさんのところに檄文メールが届いたというスゴイ内容が以下に。20日と22日に上映予定のホセ・ルイス・ゲリン『シルビアのいる街で』。ビクトル・エリセ大プッシュなん…

シェルブールの雨傘&ロシュフォールの恋人たち

『イントゥ・ザ・ワイルド』を見に行ったら劇場にデジタルリマスター版『シェルブールの雨傘&ロシュフォールの恋人たち』のチラシが!一昨年あたりから噂は聞いてましたが、ついに来年お正月第2弾として公開される模様です。それに関連したイベント「ジャ…

『ポーラX』『メイキング・オブ・ポーラX』(レオス・カラックス/1999)

ポーラX [DVD]作者: ギョーム・ドパルデュー出版社/メーカー: ショウゲート発売日: 2007/05/25メディア: DVD クリック: 33回この商品を含むブログ (29件) を見る作品を見ることでギョーム・ドパルデューを追悼する。 ――この世の箍(たが)が外れた 何の悪意か…

Guillaume Depardieu

some of them are oldさんのブログでギョーム・ドパルデューが亡くなったと知る。やりきれない。すごく悲しい。友人から彼がバイク事故で片足を失ったと伝え聞いたとき、『ポーラX』で足を引きずるピエールの姿と重なってしまい、すごく嫌な気分になったの…

『ホフマン物語』(マイケル・パウエル,エメリック・プレスバーガー/1951)

ホフマン物語 [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2003/09/20メディア: DVD クリック: 2回この商品を含むブログ (14件) を見る恥ずかしながら初見。よくこんなの撮るよねーと、狂ってるとしか思えない凄まじい美術。オリンピアの操り人形もアントニ…

『血を吸うカメラ』(マイケル・パウエル/1960)

家でパウエル=プレスバーガーの傑作を2本。カメラで女性を撮るという行為が恐怖と官能を同時に誘発し、極めて肉感的な恍惚/昇天現象に到るという、ある意味バタイユ的な。殺人の恐怖に怯える女性の顔、その決定的瞬間(殺された女性は恐怖により変形された…

『ステージドア・キャンティーン』(フランク・ボーゼージ/1943)

[rakuten:guruguru2:10076115:detail] 引き続きフランク・ボーゼージ。DVDで。日本でソフト化されてるのはここまで。ドイツと日本憎しな内容なので、ここ日本でソフト化するに当たり問題があるところはいろいろとカットされている模様。なので完全版より…

菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール@歌舞伎町クラブハイツ

ペペのリサイタル、マチネー(17時からの公演)で。ペペ単独のライブは実は初でドレスコードはないものの、暗黙の了解としてオシャレは必須なわけで、というかこういう時にオシャレしないと全然楽しくないじゃないか?という感じなので、筋金入りのオシャ…

『第七天国』(フランク・ボーゼージ/1927)

VHSでフランク・ボーゼージ。サイレント作品です。昨日の「あんなに低いところに星」と繋がっってしまった。だって「オレは下水道で働いてるけど住まいは星に近いのさ」なんてとことん泣ける台詞じゃないですか。ずーーーッと2人で階段を登っていって(…

『マダム・エドワルダ』(ジョルジュ・バタイユ)

マダム・エドワルダ/目玉の話 (光文社古典新訳文庫)作者: バタイユ,中条省平出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/09/07メディア: 文庫購入: 7人 クリック: 58回この商品を含むブログ (108件) を見る明日の菊地成孔氏のペペライブ@歌舞伎町クラブハイツに備…