2009-02-01から1ヶ月間の記事一覧

『オフィスキラー』(シンディ・シャーマン/1997)

オフィスキラー [DVD]出版社/メーカー: ポニーキャニオン発売日: 2000/03/17メディア: DVD クリック: 7回この商品を含むブログ (2件) を見るちょっと時間が経ってしまいましたが青山真治氏による『ベンジャミン・バトン』評を読んだときは一気に視界がブワァ…

『Phantoms of Nabua』(アピチャッポン・ウィーラセタクン/2009)

UnspokenCinemaを読んでいたらアピチャポンの新作短編がネット上で公開されているという記事が載っていて(flowerwildでも石橋今日美さんが紹介しています)早速見てみたら、これが目の醒めるような傑作でして、文字通り眠れなくなってしまったのです。火の…

猫の日2009

スコリモ上映会には行けず、イーストウッドはできるだけ早く見たい。今週中には。という感じなのですが、本日帰宅するとスペインより素晴らしいDVD−BOX数種が届いていました。嬉しいッ!それについてはまた後日ゆっくりと。 さてさて、今日は猫の日。…

『ビリー・ザ・キッドの冒険』(リュック・ムレ/1971)

こちらはジャン=ピエール・レオ主演の異色西部劇(?)。西部劇を装いつつ同じく山脈が舞台の「登山映画」。引き続き岩肌をなめるような数々のロングショットが素晴らしい。そしてこれも一筋縄ではいかない独創的な作品、傑作でした。だってヒロインが最初…

『密輸業者たち』(リュック・ムレ/1968)

イーストウッド&アンジェリーナ・ジョリー『チェンジリング』がいよいよ明日から公開ということで予告編を見るにこれはちょっと軽い気持ちで触れては手痛い火傷を負ってしまうような恐ろしい緊張が走ってるというか、気が気でないです。 引き続き輸入DVD…

『ブリジットとブリジット』(リュック・ムレ/1966)

輸入DVDでリュック・ムレ。ゴダールに「真に革命的な映画」と最大級の賛辞を送られた作品。すべてのショットがまるでファーストショットのような、絶えず更新されるショットの鮮度が病みつきになってしまい2度続けて見てしまった。この作品の横に並べた…

『馬泥棒のバラード』(エイブラハム・ポロンスキー/1971)

相対性理論の「ふしぎデカルト」をリピートしながら水道橋へ。相対性理論の奏でる音楽って、この人たちアッタマいいんだろうなー、って。「フジカラーで写す、七不思議、不思議 シミュレーション心霊現象」。で、本日はアテネフランセにてクリス・フジワラ氏…

BRAINZ『超現代映画論』

佐々木敦塾長BRAINZ、赤坂大輔氏の講義に乗り込んできました。記憶だけを頼りに以下、参考上映(抜粋)の作品群。すごいラインナップでしょ? ・マノエル・デ・オリヴェイラ『画家と町』 ・アントニオ・レイス『Jaime』 ・ジャン=リュック・ゴダ…

『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(デヴィッド・フィンチャー/2008)

「物語=人生」のことばかり考えてしまう作品。ひたすら「語り」に徹したショットの積み重ね=167分(!)は部分的には丁寧すぎるぐらいで、しかしこの作品の尺の問題をとやかく言う気にはなれない。年齢退行の物語といえば父コッポラによる、あの素晴ら…

『ヴァンサンは牧場にロバを入れる』(ピエール・ズッカ/1976)

日仏学院にて『ロベルトは今夜』(1977)のピエール・ズッカ監督作品、日本語同時通訳付。本日は「エリック・ロメール、あるいはシナリオの問題」最終日。上映前に次回特集「ジュリエット・ビノシュ・レトロスペクティブ」(ユーロスペースと共催)に次…

『JLG/自画像』(ジャン=リュック・ゴダール/1995)

JLG / 自画像 [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2004/07/24メディア: DVD クリック: 7回この商品を含むブログ (14件) を見る『JLG/自画像』はとても美しい映画でありながら「こ、このオッサン」と思わずにはいられない可笑しさに溢れている。…

『フレディ・ビアシュへの手紙』(ジャン=リュック・ゴダール/1981)

ビデオ作品。レコードプレイヤーの前で何やら慎重な様子で針を落とすゴダール。街の風景を舐めるように自在にそしてウネリをあげるように動くカメラが素晴らしい。これもまたこれだけの素材でこんなにカッコよい映画が成立するのかぁと溜息が出るばかり。「…

『フォーエヴァー・モーツァルト』(ジャン=リュック・ゴダール/1996)

フォーエヴァー・モーツァルト [DVD]出版社/メーカー: 紀伊國屋書店発売日: 2004/07/24メディア: DVD購入: 2人 クリック: 7回この商品を含むブログ (15件) を見る池袋新文芸座にてゴダールを3本。ゴダールの作品では音楽が全てカットアウトされている、とい…

『チェス狂』(フセヴォロド・プドフキン/1925)

20分の短編、サイレント。これも楽しい。主人公の靴から袖から次々と子猫が出てくる冒頭から既に楽しい。『ボリシェヴィキ〜』もそうですが、アクションの速さに驚かされる。チェスのことで頭がいっぱいの主人公。婚約者はこの世からチェスなんか消えてし…

『ボリシェヴィキの国におけるウェスト氏の異常な冒険』(レフ・クレショフ/1924)

アテネフランセにてフセヴォロド・プドフキン特集。お腹の音が鳴りやすい(消化の音)体質なのでサイレント映画の上映会はかなり冷や冷やものなのですが、ボリス・バルネットも出てるしこれはいかなきゃと。で『ボリシェヴィキ〜』ですが、これは強烈な面白…

『Blue Jeans』(ジャック・ロジェ/1958)

こちらは青春もの。ベスパに乗って女の子たちをナンパする青年たちの物語。主な舞台が海ということから、このあとに続く傑作『アデュー・フィリピーヌ』(1962)を用意しているともいえる珠玉の作品。『Rentrée Des Classes』との共通点でいえば、やはり…

『Rentrée Des Classes』(ジャック・ロジェ/1956)

「ジャン=リュック・ゴダールが『勝手にしやがれ』を撮ったあと、プロデューサーのジョルジュ・ド・ボールガールがゴダールにこう言ったそうです――「あんたみたいに映画を作れる仲間はいないかね?」。で、ゴダールは、ふたりのジャックをボールガールに紹…