2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧
日仏学院「アラン・レネ全作上映」で『彫刻もまた死す』をはじめ短編5本と待望の『六つの心』。あの人を喰った快作『風にそよぐ草』に至った道程を理解するために『六つの心』を既に体験済みの方にも再度体験してほしい。個人的にも2010年をアラン・レ…
ブリュノ・デュモン初体験。カイエ紙の2009年度ベストにも入ってた『ハデウェイヒ』は物語構造の上での「揺らぎ」と少女の顔を捉えるカメラの「揺らぎ」が絶妙な形で実現している。信仰心の厚さが、キリスト自身からの肉体的・精神的な愛を求めてしまう…
オリヴィエ・アサイヤスの『8月の終わり、9月の始め』の肖像としての少女や、あの素晴らしい『感傷的な運命』における息を呑む美しさによって個人的には神秘化している感すらある女優ミア・ハンセン=ラブの監督第2作。ユセフ・シャヒーンやエリア・スレ…
フランス映画祭2010関連特集「アラン全作上映」の内、09年のカイエ・デュ・シネマ年間ベストやフィルムコメント紙の選ぶ未公開外国映画部門で1位に輝いた最新作。上映後のアルノー・デプレシャンのトークによると、ティエリー・ジュスは、この作品が…
「フランス映画祭2010」にてセドリック・カーンの新作。セドリック・カーンの描く”宿命の女”には、身体的にも内面的にも決して軽やかさを纏うことのない、どっしりとした重さを感じる。『倦怠』(1998)におけるソフィー・ギルマンのあのポッチャリ…
エリック・ロメール追悼特集上映「アデュー ロメール」にて『恋の秋』。「自分の好きな男と女を結びつける?子供の遊びだ!」。『恋の秋』におけるゲームの規則は常に女性がつくる。イザベルが言うように「慎ましさが大事」。にも関わらず「慎ましさ」という…
恵比寿ガーデンシネマにてヘルツォークの新作。アベル・フェラーラ『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』(1992)のリメイクだということは一旦忘れてしまってよいのかもしれない。ヘルツォーク版『バッド・ルーテナント』は記憶に新しい…
上映前に本編『ピクニック』(ジャン・ルノワール)の上映あり。『ピクニック』本編におけるシルヴィア・バタイユの涙に打たれながら、なんてことない展開なのに何故にこんなに素晴らしいのだろうか!と改めて感銘を受けながら、こちらは撮影風景&アウトテ…
日仏学院「アラン・フレシェールとル・フレノワ国立現代アート・スタジオの軌跡」にてヴェネチア国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞の『Inland』。アルジェリア出身の監督というと最近では『最後の抵抗(マキ)』のラバ・アメール=ザイメッシュが記憶に新…
日仏学院「アラン・フレシェールとル・フレノワ国立現代アート・スタジオの軌跡」にてジャン=リュック・ゴダールとの対話断片集。ポンピドゥー・センター行なわれた『ユートピアでの単数/複数の旅行』へ向けた作品制作(『Vrai faux passeport(偽造旅券)…