2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『トラッシュ・ハンパーズ』(ハーモニー・コリン/2009)

イメージフォーラム・フェスティヴァル2010にてハーモニー・コリンの新作。VHSの撮影素材を恐らく古いテープに幾重に渡ってダビングした荒々しい画質(一昔前の防犯カメラ並)のこの作品は、処女作『ガンモ』以前の獰猛さで『ジュリアン』を撮ったよ…

『ポケットの中の握り拳』(マルコ・ベロッキオ/1965)

アテネフランセ「シネマテーク・ジャパニーズ・アーカイヴス・セレクション」にて。ようやく見ることのできたベロッキオの処女作『ポケットの中の握り拳』は思い描いていた以上に奇天列な作品だった。ルー・カステル(青山真治『赤ずきん』の存在感が記憶に…

『アリス・イン・ワンダーランド』(ティム・バートン/2010)

地元シネコンレイトにて待望のティム・バートン最新作。実は2日連続で通ってしまった。ルイス・キャロルとティム・バートンのマリアージュだなんて、多くの人と同じくツボすぎてもはやツボではなくなってしまうくらい個人的にド真ん中な格好なのだけど、正…

『死に至る愛』(アラン・レネ/1984)

日仏学院「アラン・レネ全作上映」最終日にてアルノー・デプレシャンがフェイバリットに挙げている『死に至る愛』。この苛烈な傑作について語る前にまずもって驚いてしまったのは、右図参照のポスターのデザイン。『死に至る愛』を体験してしまった者は、こ…

『スモーキング』(アラン・レネ/1993)

こちらは90年代アラン・レネ。本来なら『ノー・スモーキング』と併せて体験するべきだけど事情によりタイムアップで無念の帰路に。ただこの作品の絵の中の絵本のようなフレーム展開の素晴らしさは『六つの心』や『風にそよぐ草』へ確実に受け継がれている…

『ジュテーム、ジュテーム』(アラン・レネ/1968)

日仏学院「アラン・レネ全作上映」にてデプレシャン推薦の『死に至る愛』と共に最も楽しみにしていた『ジュテーム、ジュテーム』。アラン・レネの濃密な60年代は本作をもって一旦閉じることになる。以後『薔薇のスタビスキー』(1974)までの沈黙の理…

『Corps à Coeur』(ポール・ヴェキアリ/1979)

輸入DVDでポール・ヴェキアリ『Corps à Coeur』。英題を『Drugstore Romance』。ポール・ヴェキアリといえば日本公開された『薔薇のようなローザ』を蓮實重彦氏の著作で知ったのが最初の出会い。日本では過去に代表作『女たち、女たち』や『ワンスモア』…