2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「ペドロ・コスタ特別講座」@東京造形大学

東京造形大学にてこの度客員教授に就任したペドロ・コスタによる特別講義。いろいろと想定外のことが起きたので30分ほど遅刻したものの(12号館を一緒に探してくれたムサビの学生3人に感謝)、優れた教育の現場を目の当たりにしたことに感銘を受け、ま…

『アニキ・ボボ』(マノエル・ド・オリヴェイラ/1942)

アテネ・フランセにて「ポルトガル映画祭2010」のプレ・イベント「ペドロ・コスタ×ポルトガル映画史」。オリヴェイラ『アニキ・ボボ』の上映後にポルトガル映画史を語るペドロ・コスタの講演付き。ペドロ・コスタの語る「主観のポルトガル映画史」の内容…

『すべてが許される』(ミア・ハンセン=ラブ/2007)

横浜日仏学院シネクラブにてミア・ハンセン=ラブの処女長編。傑作『あの夏の子供たち』を経た後にこの処女長編を体験するとミアが映画作家として設計するタイム感がより鮮明に浮き上がる。”時間の積み重ねにこそ興味を持っている”と語るミアの作品では記憶…

『海外実験アニメの古典たち 全14篇』

イメージフォーラム・フェティバル2010@横浜美術館にて「海外実験アニメーションの古典たち 横浜美術館所蔵フィルム傑作選」。実験映画の古典を体験する上でよく言われるのは、これらの挑発的な創造が映像史の推移において、どれだけ日常に普遍化された…

『Les derniers jours du monde』(アルノー&ジャン=マリー・ラリュー/2009)

輸入DVDにてラリュー兄弟&マチュー・アマルリックの新作。終末的世界を全裸で走りぬけるアマルリックが痛快、という触れ込みや無国籍でビザールな予告編から、かなりの期待を寄せていた本作。結論から言えば、『Les derniers jours du monde』はとてつも…

『ウィンブルドン・スタジアム』(マチュー・アマルリック/2001)

日仏学院「ジャンヌ・バリバール特集上映」追加上映にてマチュー・アマルリック監督作品。英語字幕付き。前回は無字幕での上映だったためか雰囲気でしか掴めなかったアマルリックの意図が、言葉を付け加えることにより鮮烈にして鮮明な形で体に染み渡った。…

『囚われの女』(アンリ=ジョルジュ・クルーゾー/1968)

国内版VHSにてクルーゾーの遺作『囚われの女』。日本劇場未公開ビデオスルーの作品。この若干ダラッとした演出で紡がれた快作を『真実』→『地獄』の流れを踏まえた上で見るのはとても興味深い。『地獄』で用いられたオプアートの騙し絵のような眩暈を起こ…

『真実』(アンリ=ジョルジュ・クルーゾー/1960)

輸入DVDでアンリ=ジョルジュ・クルーゾー&ブリジット・バルドー『真実』。プロデュースはクルーゾーに心酔する狂人ラウール・レヴィ。撮影中にクルーゾーがバルドーに夢中になってしまったことが、ヴェラ・クルーゾーの服毒自殺の直接の起因だったとす…