2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『アルバート・ノッブス』(ロドリゴ・ガルシア/2011)

東京国際映画祭6日目。『アルバート・ノッブス』は正直ミア・ワシコウスカで個人的な今年のTIFFを締めることのみが目的だったのだけど、これが当たりだった。年末に公開が決まっている『永遠の僕たち』(ガス・ヴァン・サント)を今回の上映では見送っ…

『アナザー・ハッピーデイ』(サム・レヴィンソン/2011)

東京国際映画祭5日目。去年の『ウィンターズ・ボーン』(祝・今週末公開!)のような拾い物になるのではないか、という事前の予想に見事に応えてくれたのが、このサム・レヴィンソンによる処女作『アナザー・ハッピーデイ』だ。結婚式に集まる親戚一同の図…

『ある娼館の記憶』(ベルトラン・ボネロ/2011)

東京国際映画祭3日目。題材的には個人的な好みド真ん中なベルトラン・ボネロの新作は、監督本人の言う「溝口健二へのオマージュ」、という文脈で仮に(←ここ強調)語るとするならば、溝口は凄かった(ミゾグチが足んねーよ)、で個人的には終わってしまう。…

『メカス×ゲリン 往復書簡』(ジョナス・メカス、ホセ・ルイス・ゲリン/2011)

東京国際映画祭1日目。メカス×ゲリンの往復書簡はゲリンによる「反射」の話から始まる。「いい反射が撮れそう」だと、最近作『ゲスト』のように外へ飛び出しアスファルトに反射する自身の姿、そして目的の回転ドアに反射する行き交う人を次々とカメラに収め…

『人生はビギナーズ』(マイク・ミルズ/2011)

マイク・ミルズの最新作『人生はビギナーズ』(来年2月に日本公開)では、異なる時代を生きた父と息子の恋とアメリカの物語がパラレルにフィルムに描かれるのではなく、現行するキラメキと回想のキラメキとが変異的な編集で頻繁に、そして高速度にクロスす…

『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(ルパート・ワイアット/2011)

『猿の惑星:創世記』の不意打ち感がハンパないのは、ルパート・ワイアットが、サム・ライミやトニー・スコット以降の次世代の映画作家である、という新鮮なオドロキによるものだけでなく、この映画作家の題材に対するケリのつけ方にひどく感銘を受けたことに…

『5windows』(瀬田なつき/2011)

≪港のスペクタクル≫建築×映画×音楽×アートプログラム@黄金町で上映された瀬田なつきの新作『5windows』に行ってきた。「5つの空間に散りばめられた短編映画」(黄金町を歩くのです)という特殊な上映形態を持つこの作品のファーストインパクトに、コインパ…