映画美学校セレクション2009

続いてユーロスペースにて映画美学校セレクションで3本。


・『綱渡り』(小出豊/2000)
白線の上を歩きたがる無口な少年(主人公)とガキ大将みたいな心優しき少年がナゾナゾをするバス移動のシーンが出色。賭けで取り上げた糸電話を返しにいくシーン、糸が切れ、バスが遠ざかる。波に掻き消される(綱渡りの)線。詩情滲む小品。


・『蘇州の猫』(内田雅章/2001)
これは本当にビックリした。少女の勤め先の特殊な描写(デタラメで素敵だね)の先に、とてつもなく幸福でノスタルジーなミュージカルが待っている。聾唖の青年との未来/現在の手紙が結実するラストも素敵です。


・『とどまるか なくなるか』(瀬田なつき/2002)
そしてお目当ての瀬田なつき監督作品。洞口依子が出てる!これは瀬田作品を構成するエッセンスが剥き出しというか原液状態のように感じました。とても面白かった。墓場を軽快に走り抜ける少女、落とした物を拾おうと前屈みになると、ランドセルから全部落ちちゃう坂のシーンの冴えた間とか、「暑い暑い暑い」の合唱3人組とか、ホームアローン状態の少女のCD投げダンスとか、冒頭の寝転がってリモコンでテレビ消すシーン(カメラに向かってリモコン押す)も好きですね。とはいえ個人的には『彼方からの手紙』『あとのまつり』の方が好きなんですけどね。


nobody主催のオールナイト@池袋シネマロサについてはまたあとで書きます。てか今日8本も見たんだ、ギャー!映画以外でも行きたいイベント目白押しだったんだけど。