『軒下のならず者みたいに』(青山真治/2003)

1本目スニークプレビューはネットで明かしちゃダメとのことなので詳細は書きませんが「某日本人監督が昨年フランスで撮った中篇」という公式情報でもお分かりの通りというかこれ目当てで来た方が大半だと思うのだけどアレです。「いかれたピエロの映画さ」なんて台詞のあるこの作品、河をズンズン進んでいく船があまりにも素晴らしくて、其処にオーガスタス・パブロの如くピアニカなダブが鳴り響くわけだけど、嗚呼、ピストルを構える主演女優が強烈にカッコよくて!ジャック・ドワイヨンとの共振?いやはや何処かで再上映されることを切に願います!


そのあとに上映された『軒下のならず者みたいに』は宣伝用のコメントに載っていた”斉藤陽一郎がカレーを食べるシーンの迫力”というか活劇性みたいなのはあんまりピンとこないというか、そんなに特筆すべきことだと思えなく、むしろ、階上の頭のオカシナ住人が斉藤陽一郎を訪ねてくるシーンが笑えて「宗教団体に所属していた」とか「貧血になると壁に頭をぶつける」とか「大家さんが来たら(自身のことを)”大迷惑です!”と訴えてください」とか、ああこうゆう人いるいる!な絶妙な一人芝居にものすごいテキトーな相槌で答える斉藤陽一郎がよい。


ところでこの日に行なわれた青山真治氏と斉藤陽一郎氏のトークは雑誌に掲載できる箇所なんてあるのかなー?「結城さん、もっと仕切って!」と何度も思いました。かなりゆる〜い感じ。笑えるけど。