『8月の終わり、9月の初め』(オリヴィエ・アサイヤス/1998)


マチュー・アマルリックヴィルジニー・ルドワイヤンジャンヌ・バリバール、フランソワ・クルーゼ、ナタリー・リシャール、ミア・ハンセン=ラブとオースターキャストによる散文的な青春劇にして、物語以後ではなく物語以前、「物語とは何か?」を繰り返し問いかけることが、そのまま物語になるような、極めて高度な実験に成功した美しい作品。これは見てよかったです。友人である作家の遺稿はその死によって評価されるが、未来の小説=物語=映画は16歳の少女ミア・ハンセン=ラブに託される。情緒不安定な女の子ヴィルジニー・ルドワイヤンが素晴らしい。ガラスの破片が刺さる痛々しさ。必見!