『パリの中で』(クリストフ・オノレ/2006)


フランス映画祭2009で上映された『美しい人』が傑作であったクリストフ・オノレの前々作。字幕なしで。同じくルイ・ガレル主演。引き篭りの兄(ロマン・デュリス)のために弟(ルイ・ガレル)が街に出て報告するという話。グランジなロックにノって裸の女の子が踊りだすショットまではひょっとして大変な傑作なんじゃないだろか思った。ジャンプカットを多用した編集がキレキレで。しかしそんなヌーヴェルヴァーグな勢いも中盤から失速してしまった感が否めない。『ジョルジュ・バタイユ ママン』を見る限り本来はカチッとしたショットで構成する人だと思うし、それを敢えて崩してるのだろうけど、どうにもユルくて。特に電話越しに唄うとか、ちと辛かったです、、。『ラブソング/愛のうた、パリ』と同じ感想。やっぱ『美しい人』がいいな。