レオス・カラックス インタビュー


改めまして明けましておめでとうございます。ためしに不定期デイリーを始めることにしました。新旧問わず、集めた情報をどこか簡単にまとめることはできないかな?と思い。とはいえ情報系のブログにする気はまったくないのですが、自分用のメモとしては後々役に立つと思うので。で、いざ書いてみると、意外と内容が収まらない。また次回、別個に繰り越す記事がどんどん出てきたり。ま、不定期なんで気楽にやっていこうかなと思います。そこまで労力がかからないので軽いノリでいきたいと思います。上のような写真紹介ではない、記事紹介に関しては、画像に元記事へのリンクを貼っておきます。原文を読みたい方は画像をクリックしてください。えーー、訳に関しては基本的に胸張って意訳です!(爆)


まずは、ELLE誌のカバーストーリー。ミア・ワシコウスカとヘンリー・ホッパー(ガス・ヴァン・サント『永遠の僕たち』)から。ソー・キュート☆私の一番の推しメン、ミア・ワシコウスカは今年続々と公開待機作が待ってます。前にも書きましたが、きっとこの二人がこれからのアメリカ映画を背負うはずです。楽しみ。


http://www.indiewire.com/article/honor-roll-2012-leos-carax-explains-his-beloved-holy-motors-indiewires-top-film-of-2012?page=1#articleHeaderPanel
ホーリー・モーターズ』がIndiewire誌の2012年ベスト1に選ばれたことを記念にした、レオス・カラックスのインタビュー記事。どのインタビュー記事を読んでもそうですが、古典映画からのレファレンスに関する質問には、かなり神経質になっている模様。エディット・スコブが『ホーリー・モーターズ』の撮影で、ジョルジュ・フランジュの『顔のない眼』のマスクを渡されたとき、思わず、「家に帰ってきたようだわ!」と言ったそうですが(素晴らしいエピソード!なんだけど)、カラックスはこのマスクのレファレンスについて頻繁に質問されるので、アイディア自体をちょっと後悔している、と発言しています。シネフィル的な質問への警戒は相変わらず相当に強いようです。そのことから『ホーリー・モーターズ』に関して、「きっと(映画史の知識がない)こどもの方が理解できる映画だ」と話を繋げています。逆に考えれば、これはカラックスからの唯一のメッセージと言えるでしょう。


さて、この記事での最大の注目は、カラックスの背後に飾ってあるカテリーナ・ゴルベワの美しい写真なのですが、発言の中で注目すべきは、やはりドニ・ラヴァンとの関係についてですね。ドニ・ラヴァンをどのように演出するのか?という質問には、「歩く方向を説明して、衣装を着させるだけ」と語っています。「ドニ・ラヴァンの私生活についてはほとんど知らない。一緒に食事もしない」とも(注*しかしこれはカラックスによる誇張です)。こっちの発言の方が重要です。「ドニが若かった頃は、ダンサーや彫刻のようなフィジカルな素晴らしさを持っていたが、いまのドニはよりエモーショナルに演技をなぞることができる」。あとカラックスが「自分のことを映画作家と呼ぶのはむずかしい」と言うとき、そこには人生という詩があるね。


レオス・カラックスは今月日本に来日します。「第16回カイエ・デュ・シネマ週間」@アンスティチュ・フランセ東京。『ホーリー・モーターズ』は春に日本公開予定。
http://www.institutfrancais.jp/tokyo/events-manager/cc2013/



http://www.hollywoodreporter.com/race/wes-anderson-his-life-career-406295
こちらは『ムーンライズ・キングダム』が批評的にも興行的にも大成功を収めたウェス・アンダーソンの最新インタビュー記事。エルンスト・ルビッチの『生きるべきか死ぬべきか』や『メリー・ウィドウ』に影響を受けた、「アメリカ=ヨーロッパ映画」と語る次回作『Grand Budapest Hotel』のキャストの陣容が明かされました。レイフ・ファインズティルダ・スウィントン、ジェフ・ゴールドグラム、ウィレム・デフォー、F・マーリー・エイブラハム、ジュード・ロウエイドリアン・ブロディエドワード・ノートンハーヴェイ・カイテルジェイソン・シュワルツマンビル・マーレイマチュー・アマルリック(!)、オーウェン・ウィルソンシアーシャ・ローナン。オールスターキャストで撮るのが当たり前になってますね。噂されていたジョニー・デップについては、今後一緒に仕事をしたいという気持ちはある、と他のインタビューで語っていました。


これはウェス・アンダーソンがキャリアを振り返るインタビューです。スピルバーグヒッチコック、『ピンク・パンサー』が大好きだったと子供時代を振り返ります。8歳の誕生日にスーパー8カメラをプレゼントされて、ワンリール(3分)の短編を撮ったと。タイトルに『The Skateboard Four』って名づけるとこがよい。


映画の設計に関して、あくまで「チーム」であることを強調しています。映画にはいろんな要素が入ってくる、その偶然性が好きだと。ウェス・アンダーソンの映画はルックとしてすごくデザイン性が高いので、これを意外に思われることもあるかもしれません。オーウェン・ウィルソンとの出会いなど、ロングインタビューなので詳細を知りたい方は原文を当たってください。


ムーンライズ・キングダム』は2月8日に日本公開。
http://moonrisekingdom.jp/



http://www.criterion.com/explore/188-flying-lotus-s-top-10
上は、ちょっと変わりどころのオールタイムベスト10がアップされてたので紹介します。フライング・ロータスがクライテリオンのコレクションの中から選んだベスト10。フライング・ロータスウェス・アンダーソンが好きなんだとか。『ライフ・アクアティック』を選んでいます。以下、フライング・ロータスのセレクション。


『マルコビッチの穴』(スパイク・ジョーンズ
ラスベガスをやっつけろ』(テリー・ギリアム
ドゥ・ザ・ライト・シング』(スパイク・リー
ライフ・アクアティック』(ウェス・アンダーソン
『81/2』(フェデリコ・フェリーニ
『第七の封印』(イングマール・ベルイマン
『ありふれた事件』(レミー・ベルヴォー/アンドレ・ボンゼル/ブノワ・ポールヴールド)
未来世紀ブラジル』(テリー・ギリアム
スタン・ブラッケージ作品集 Vol.1』(スタン・ブラッケージ
『ビースティーボーイズ アンソロジー』(V・A)

Until the Quiet Comes (WARPCD230)

Until the Quiet Comes (WARPCD230)


最後にソフィア・コッポラが監督したナタリー・ポートマン主演のディオールのCM。楽曲はゲンズブールの”ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ”を使用。


この時期なので海外各誌のベスト10をまとめようかなと思ったのですが、作品名のリストだけ載せるというのは、個人的にどうしようもなく面白くないので、今回は却下しました。気が向いたら簡単にピックアップして載せようかな、と思います。ではまた次回。