レア・セドゥ論(キネマ旬報)

The Story of My Wife

けっこう過ぎちゃいましたが、キネマ旬報8月下旬号に寄稿させていただいたレア・セドゥ論「カメラの前で歳を重ねる」を書く際に参考になったレア・セドゥの言葉などを以下に。「カメラの前で歳を重ねたいのです」という言葉にとても痺れました。レアがこの言葉を本当に体現しながらキャリアを進めていることは、『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』によく表わされています。レア・セドゥにはじまりレア・セドゥに終わる作品。圧倒的です。

 

今回のレア・セドゥ論では、レアの美しい言葉に導かれて、『美しいひと』で演じたジュニーと『ストーリー・オブ・マイ・ワイフ』のリジーのイメージを重ねてみました。リジーはジュニーのその後の人生を生きている!としか思えなかったのです。そしてそしてどちらの作品にもルイ・ガレルが出ているというところも重要なポイントです。というか久々の俳優論、しかもレア・セドゥ。書くのが楽しすぎた。ご依頼ありがとうございました!もっと書きたいですね。

 

以下、レア・セドゥの言葉を中心に。

La Belle Personne

「彼女はメランコリーを持っている。彼女と話しているときは分からないかもしれませんが、一緒に撮影しているときは間違いなく分かります」(ミア・ハンセン=ラブ)

 

「(映画とは)世界とつながるための手段です」(レア・セドゥ)

 

「カメラの前で歳をとりたいのです」(レア・セドゥ)

 

「とても優しく、とても甘いやり方。彼女は本当に獰猛だ」(デヴィッド・クローネンバーグ

 

「(映画を見ることは)生きるための手段。この世界の一部でありたいと思わせてくれる」(レア・セドゥ)

 

Crimes of The Future

「女性の目から見た女性のセクシュアリティという意味で、今まで語られたことがないと感じている私たちの世代の女性のポートレートになる予定です」(レア・セドゥ:新作でエマニエル夫人を演じることについて)

 

「私は自分が見たいと思う映画を作る。それが私の唯一の選択です」(レア・セドゥ)

 

「ただコントロールを失いたかった」(レア・セドゥ:『Crimes of The Future』について)

 

「いつも同じ人物を違う衣装で演じていると言ってもいいでしょう」(レア・セドゥ)

The French Dispatch

「演技とは与えるものだけでなく、そこにとどめるものでもあると思うのです」(レア・セドゥ)

 

「サンジェルマンは私が小さい頃によく遊んでいた地区で、偶然にも彼(ルイ・ガレル)とよくすれ違いました」(レア・セドゥ)

 

以前リアルサウンドに書いたレア・セドゥ論「セドゥ、レア・セドゥ」は以下に。

realsound.jp

mywife.ayapro.ne.jp

 

などなど。もう既に前号ですが、どこかの書店でお手に取った際は宜しくお願い致します!