マチュー・アマルリック

Mathieu Amalric

マチュー・アマルリック監督作品をまとめて見る。『L'Illusion Comique』(2010)は初見。『L'Illusion Comique』は、屋上の銃撃戦における空間把握やゴルフクラブを持ったヒロインが車を破壊するシーン、複数の防犯カメラのシーンなど、唐突に才気が爆発するシーンもあり、かなり好きだった。『スープをお飲み』(1997)もそうだけど、必ず驚かせてくれるシーンがある。『ウィンブルドン・スタジアム』(2001)は大好きな作品。この頃のマチュー・アマルリックはジャン=クロード・ビエットの映画に出たり(逆に『スープをお飲み』にはビエットが出ている)、周辺との連帯もとても興味深い。

 

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2010年代では、コメントを寄稿させていただいた前作『バルバラ セーヌの黒いバラ』(2017)と、クロード・シャブロル×ダグラス・サークな『青の寝室』(2014)、そして先週末から公開されている『彼女のいない部屋』(2021)にとても思い入れがある。むしろここにきて映画作家として、どんどん凄くなってきていると思う!そして『青の寝室』は現在までの方法論の起点になるような作品だと思う。とても美しい作品。

 

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