ビクトル・エリセへの白紙委任状


映画作家への白紙委任状シリーズ。今回はビクトル・エリセのセレクションを紹介します。『ミツバチのささやき』30周年記念(2003年)の写真を見て、過ぎ去った年月に胸が熱くなりました。アナやイザベルが過ごしてきた年月。年を重ねることって素敵だなと思える写真だった。久し振りに見直したい。さて、ビクトル・エリセが選んだ以下のリストは、かなり攻めのセレクションです。とても面白い。


【パリ、2007年】




・『糧なき土地』(ルイス・ブニュエル/1933)
・『ブラック・ハウス』(フォルーグ・ファッロフザード/1962)
・『秩序』(ジャン=ダニエル・ポレ/1973)
・『希望 テルエルの山々』(アンドレ・マルロー/1939)
・『アナタハン』(ジョセフ・フォン・スタンバーグ/1953)
・『乳房よ永遠なれ』(田中絹代/1955)
・『春の劇』(マノエル・ド・オリヴェイラ/1963)
・『大きな鳥と小さな鳥』(ピエル・パオロ・パゾリーニ/1966)
・『私の子供時代』(ビル・ダグラス/1971)
・『私の家族の一人』(ビル・ダグラス/1973)
・『わが帰路』(ビル・ダグラス/1978)
・『ロスト・ロスト・ロスト』(ジョナス・メカス/1976)
・『ウィ・キャント・ゴー・ホーム・アゲイン』(ニコラス・レイ/1976)
・『雲から抵抗へ』(ジャン=マリー・ストローブダニエル・ユイレ /1979)
・『神の喜劇』(ジョアン・セザール・モンテイロ/1995)
・『死刑執行人』(ルイス・ガルシア・ベルランガ/1963)
・『ひとりぼっちの愛情』(ミゲル・ピカソ/1963)
・『Queridisimos verdugos』(バジリオ・マルティン・パティノ /1973)
・『El viaje a ninguna parte』(フェルナンド・フェルナン・ゴメス/1986)
・『サボルタ事件の真相』(アントニオ・ドローヴ/1979)


【2008年、オンタリオ




・『アタランタ号』(ジャン・ヴィゴ/1934)
・『バルタザールどこへ行く』(ロベール・ブレッソン/1966)
・『自転車泥棒』(ヴィットリオ・デ・シーカ/1948)
・『街の灯』(チャールズ・チャップリン/1931)
・『大地』(アレクサンドル・ドヴジェンコ/1930)
・『ヨーロッパ一九五一年』(ロベルト・ロッセリーニ/1952)
・『奇跡の丘』(ピエル・パオロ・パゾリーニ/1964)
・『キッド』(チャールズ・チャップリン/1921)
・『リバティ・バランスを射った男』(ジョン・フォード/1962)
・『極北の怪異 (極北のナヌーク)』(ロバート・フラハティ/1922)
・『ナサリン』(ルイス・ブニュエル/1958)
・『奇跡』(カール・テオドア・ドライヤー/1955)
・『河』(ジャン・ルノワール/1951)
・『緋色の爪』(ロイ・ウィリアム・ニール/1944)
・『タブウ』(F・W・ムルナウ/1931)
・『夜の人々』(ニコラス・レイ/1948)
・『新学期・操行ゼロ』(ジャン・ヴィゴ/1933)


オンタリオでのセレクションはクラシック映画セレクション。このときのコメントを紹介します。「現代の映画作家を入れられなかったことは残念です。ゴダールロメールジャン・ユスターシュストローブ=ユイレオリヴェイラキアロスタミアキ・カウリスマキ、その他の多くの(現代)映画作家たちを私は愛しています。ここに挙げた映画は疑いなく多大な影響を私に与えました。」