2009-09-06から1日間の記事一覧

『ドキュメントする人』(アニエス・ヴァルダ/1981)

これも面白かった。日本語同時通訳で。幼い頃のマチュー・ドゥミ少年はガス・ヴァン・サントの映画に出てくるような美少年。なんて綺麗な顔立ちをした少年だろうか。さて、ここでも浜辺が出てくる。タイプライターを打つ女性(主人公)の背中の向こう窓の向…

『コートダジュールの方へ』(アニエス・ヴァルダ/1958)

こちらはゴダールが賛辞を贈っている傑作短編。誰にも聞こえないように小さく拍手をしてしまいました。素晴らしいです。空絵が中心なのですが、横への動きの途中で急激に上昇しピタりと止まるカメラにビクッとする。人為が描き出す楽園が崩壊して、すべての…

『オペラ・ムッフ』(アニエス・ヴァルダ/1958)

こちらは初期傑作短編。ヴァルダらしい模様と身体の形への執着の傍らで、ちょっとシュールレアリスティックな表現も面白い。ヴァルダの好きな模様って、砂丘にできた綺麗な渦巻きとか、美しい木目とか、壁にできたウネリとか、浜辺、波の形と常に関係してい…

『ダゲール街の人々』(アニエス・ヴァルダ/1976)

こちらはダゲール街の一部の地区を追ったドキュメンタリー。これも珠玉の傑作でしたね。ドラキュラ伯爵のように不敵な笑みでマントを広げる男性が冒頭に出てくる。この作品でまず面白いのはこのようなユーモアたっぷりの、バカバカしいモンタージュでしょう…

『女性たちの返事』(アニエス・ヴァルダ/1975)

こちらは短編。英語字幕付き。世界において女性たちが曝されている視線への考察。女性の身体がオブジェ化する。オブジェ化されながら尚強い視線をこちらに向け続ける複数の女性たちの「切り返し」として複数の男性の視線が描写される。

『創造物』(アニエス・ヴァルダ/1966)

日仏学院にて『アニエスの浜辺』公開記念*特集「アニエス・ ヴァルダの世界」2日目。たとえばヴァルダの代表作『幸福』(1965)が苦手という人がいたら、今回の特集でアニエス・ヴァルダという作家へのイメージを一旦リセットした方がよいと思う。ヌー…