『俺たちの明日』、『ロンリー・ブラッド』に続く
ジェームズ・フォーリー第3作目。DVDで。公開当時ボロカスに言われた作品だそうですが、これって『
赤ちゃん教育』(
ハワード・ホークス)のリメイクですよね?相手役
グリフィン・ダンの眼鏡姿がやけに
ケイリー・グラントぽいなーと思っていたら、豹が出てくるわ、マドンナが豹を飼い慣らすわで合点、結構面白かった。マドンナがハスキーな声でリズム(
スキャット)をとっては
エルビスのポスターに投げキッスする刑務所のシーンからノレる。フェンシングにしろ病院服で脱走にしろ古典映画の宝箱をひっくり返したような趣きがある。一方で87年ヴァージョンにアップデートされているのはストリートのグラフィティや性に対する格好なのだけど、現代の目からはどうでもよいことか。むしろ重要なのはフェイク=コスプレ期にあるマドンナの溌剌明快なアクションで、結婚式のドタバタではヴァイオリンの演奏で踊るショットがふいに挿入されるや、ただならぬ高揚感が。この結婚式のデタラメなドタバタぶりを見るだけでもこの作品は価値がある。目の前にいる相手と電話
ごっこで愛を語る演出も粋ですね。もっとマドンナのダンスが見れれば傑作と言っていたかもしれない。