『特出しヒモ天国』(森崎東/1975)

本当は『アストレとセラドン』(ロメール)を見に行ったのだけど、早めに有楽町着いたのでフラフラと時間潰しに散歩してる内に、銀座で十何回目かの迷子になってしまい、気付いたら浅草の町を歩いていました。しかし迷子という状況はわりと好きです。マドンナの初監督作と共に来週までには見るつもり。


オバマ大統領就任式を生中継で見届ける。


さて本日はシネマヴェーラにて森崎東を2本。『特出しヒモ天国』は終始泥酔状態の芹明香=チューリップ(ストリッパー)が大活躍。陰部からクラッカーのように”花開く”ショーもエエェ!ですが裸で河に飛び込むシーンや葬式の最中突然唄いだすとこが泣けます。性転換ストリッパー=カルーセル麻紀のエピソードもよい。妻をストリッパーに売り込んで子供の出産費用にしたい聾唖の夫婦もそのアクションが可笑しい。そこに巡業ストリップ劇場の支配人=山城新伍池玲子の恋愛のゴタゴタが絡んでくるのだけど、私にとってこの映画は池玲子のアップだった。とりとめもない喜劇に終止符を打つのは聾唖の夫婦の出産(赤ちゃんの第一声が夫には聴こえない!)に立ち会う池玲子というのがあまりにも感動的だった。ラスト、おおお!この唄は聞き覚えがあるぞと思っていたら「黒の舟唄」でした。昔、桑田佳祐が唄っていたのを聴いたことがある。いい曲ですよね。♪ロウ&ロウ ロウ&ロウ 振り返るな ロウ ロウ♪