『亡き妻の肖像・・・魂が棲む画』(クリント・イーストウッド/1985)

イーストウッド作品が収められているということで。ハーヴェイ・カイテル主演。これはよいですね。亡き妻(ソンドラ・ロック)がよく弾いていたピアノの楽譜を焼くシーンで、さり気なくそのピアノ曲が流れるところなんか細かい演出がよい。窓越しに振り向くと無数に現れる妻の亡霊、展示された絵の中の絵の中の絵(無限に続く)という落としどころや、黒衣の亡霊が寄り添うさり気ないラストも格調高い。愛すべき小品。