『ペンチャー・ワゴン』(ジョシュア・ローガン/1969)


VHSでリー・マーヴィンイーストウッドジーン・セバーグ共演のミュージカル西部劇。ジョシュア・ローガンの最後の劇場映画。常に泥酔状態で果敢なアクションをポーカーフェイスのまま難なくこなすリー・マーヴィンに尽きる。リー・マーヴィンイーストウッドの2人を同じくらいの深さで愛するジーン・セバーグ。3人での結婚生活が始まり、地下鉱脈(金の横取りの為の採掘)を掘り続ける中盤〜後半にかけてが面白かった。特に地下道崩壊中にリー・マーヴィンが街(自らが開拓した街)を歩く一連のショットは素晴らしい。崩壊に次ぐ崩壊。手に入れた全てが無に還るのを気にも留めず歩く開拓者。マイルスもビックリな優雅なる無視。リー・マーヴィンがあまりに景色とリンクしていないので崩壊する景色=スクリーンの前を歩いてるかのような錯覚が生じる。ここだけでも見る価値ありだと思う。興味深い。

来週から開催のカンヌ国際映画祭、監督週間でフランシス・フォード・コッポラヴィンセント・ギャロの『TETRO』が上映されるらしい。そりゃあコンペ部門のタランティーノも大いに気になるけど、個人的に今、最も見たい映画の一本は『TETRO』!


祝☆ジェームズ・マンゴールドの『3時10分、決断のとき』(2007)が遂に日本で公開されるらしい。待ち切れず、先に輸入DVDで見てしまいましたが喜んで劇場に駆けつけるつもりです。大変な傑作ですのでお見逃しなく!以前書いた拙文↓
http://d.hatena.ne.jp/maplecat-eve/20090118
ちなみにジャンルを大きく越境し傑作をモノにするマンゴールド氏の選んだ映画史上のトップ10が以下のサイトに掲載されています。『評決』(シドニー・ルメット)が入ってるあたりが珍しいですね。
http://www.bfi.org.uk/sightandsound/topten/poll/voter.php?forename=James&surname=Mangold


2ヶ月前にフランスのサイトで注文した輸入DVDが未だ発送されず危機を感じています。明日はアサイヤスに行けたら。木村カエラの新作PV(いまだに「jasper」のPVは傑作だと思ってます!)は飛び出す稲妻がキュートだね。楽しく生きましょう。