『やくたたず』(三宅唱/2010)

CO2映画祭@池袋シネマロサで上映された三宅唱監督の『やくたたず』には撮影や編集の活劇的なテクニカルな画面の動きよりも、たとえば少年が手の平を開いて「ボーン」「バーン」と言うリズム(ちょっとHIPHOPライミング的なオモシロさがある)の方にこそ映画のエモーションが生起する瞬間を感じた。撮影や編集(特に編集点の活劇性)は本当に達筆なのだけど、それらは一本の映画の中で平均化されていく。神代的アクション(こういう言い方はしたくなかったけど言葉が見つからず)が新世紀に洗練されたような画面は見応えがあるのだけど。ただ、映画のエモーションって何だろうね?それはどういうときに生起するんだろう?という難しさや疑問が浮かんでいる。


以下、三宅監督が学生時代に撮った『マイムレッスン』。これはとても好きです。
http://www.cinra.net/artistfile/movie/player/index.php?play_id=20090702_movie_miyake