『プリティ・リーグ』(ペニー・マーシャル/1992)

プリティ・リーグ [DVD]

プリティ・リーグ [DVD]

中学校のとき以来の再見。東大での菊地・大谷ゼミの余談としてよく語られていた作品で、常々再見したいなーと思っていた作品。原題は『A League of Their Own』。邦題は兄ゲイリー・マーシャルの大ヒット作『プリティ・ウーマン』に乗っかったもの。野球スカウトされた女性の乗る列車にアメリカ国旗が映りこんでいる(丁寧に切り返す!)演出からして、1943年という終戦間際のアメリカを描くというキメの細かい演出が全編に効いている。



大谷さんがよく語っていたのはこの作品のリンディ・ホッピングのことで、女性たちの束の間の息抜き、バーでのダンスがリンディ・ホッピングなんですよ。リンディ・ホッピングがもたらす強烈な歓喜(マルコムXはリンディ・ホッピングにより内気な性格を克服した)は当時授業で配られた資料写真の凄まじい表情と体の型に詳しいのだけど、何か画像はないものか。このリンディ・ホッピングを踊っているのがマドンナというところがまたポイントが高いというか、素晴らしく、キレキレのダンスが最高に魅せてくれる。


後日談が冗長という感は否めないものの、悪くないなと思った。野球選手なのにやけに細い腕をしたジーナ・ローランズや妹役のロリ・ぺティが素晴らしいし、監督役トム・ハンクスのナスティな演技も面白く、脇役に徹したマドンナの俗っぽさというか泥臭さすら感じさせる収まり方も貴重だと思える。


追記2*日本でリンディ・ホッピングの音楽を実践してるのは小島麻由美。そうとは思われていないのが残念。授業のあと彼女のライブに駆けつけた思い出があります。