『魔女たちの部屋』(クロード・ミレール/2001)


東京藝術大学馬車道校舎にて。フランスでもDVD化されていないという本邦初公開の作品。ジョルジュ・フランジュ作品のミューズ、エディット・スコブも出演しています。大寺眞輔氏曰くミレールが肩の力を抜いてザックリと撮った直線的で「縦ノリの映画」。さてさてこの作品、ピンとくるような入り口を探し続けたのだけど、うーーーん、これは、、。大寺さんが用意したミレール旧作の抜粋映像を集めたブツの方が圧倒的に好きだ、ということを知る結果に。


特に『愛していると伝えて』(1977)の抜粋映像(ラスト)には心から泣かされた。緻密な設計に突如現れるフィルムの逆回転、号泣です。『オディールの夏』における少女の空中浮遊にも泣かされた。この空中浮遊の少女を見て何故か『ユリイカ』の宮崎あおいを思い浮かべた。宮崎あおいは空中浮遊してないけど。大寺さんも仰るように『レイクサイドマーダーケース』のラストを想起させるってのが的確だろうけどね。『なまいきシャルロット』(1985)の冒頭、シャルロット・ゲンズブールがプールに飛び込むシーンも実に素晴らしい。やっぱ立体的な空間を設計するミレールの方が断然好きだなー。


ちなみに『ニコラ』(1998)は大傑作なので絶対見なきゃダメだよとのことです。