『骨』(ペドロ・コスタ/97’)

アテネフランセペドロ・コスタを3本。『血』と『溶岩の家』は初見。『血』はとても89年に制作された作品とは思えない。50年代の作品をニュープリントで見てるみたいだ。天才は最初っから凄いのね〜。『溶岩の家』は一見西部劇的な山あいの風景。不吉な砂塵が舞う冒頭に痺れる(ニコラス・レイ?)。医師が昏睡状態にある男性の片目を開ける→主人公(女性)が後退りしながら片目を手で覆う、の繋ぎに心底震えた。傑作。『骨』は2度目。こちらも最初の方で女性二人の強烈極まりない視線の交錯がある。寄る辺ない男女の影に胸を打たれる。大傑作。そして『赤線地帯』(溝口健二)!!

ペドロ・コスタの映画は1度見たくらいじゃ全然足りないのだと痛感する。BOX買ったら何度も見直そう。