『ダージリン急行』(ウェス・アンダーソン/07’米)


で、打って変わって最後まで「映画」を貫いたのはウェス・アンダーソン。昨年の東京国際映画祭で見たので2度目の観賞ですが、2度目の方が圧倒的に面白かった!!1度目は撮影の過激さにクラクラしてしまって、いろんなものが見えていなかった。今回は最初の食事場面のやりとりからして楽しめた。ここでの3人の噛合わない会話はすごく”中途”な印象を与えるのだけど、それが後々、映画全体に意思を持ちながら浸透していることに気づく。青山さんの言葉で言うところの、それが意味になる寸前に断ち切ってる、といおうか。3人の思い立った行動は悉く転回されていくし。極めつけは父の遺したインクのない本でしょうか。ウェス・アンダーソンは新しいね。メチャクチャ面白いです。


そして『ホテル・シュバリエ』も改めて傑作だと。ナタリー・ポートマンジェイソン・シュワルツマンにブーツ脱がさせるところが堪らない。ナタリー・ポートマン登場のカットも。ヌードのキメポーズも。次は是非女性映画を撮ってほしい。と切に願う。