ロミー・シュナイダー映画祭

Romy Schneider

CINEMOREにロミー・シュナイダー映画祭上映作品『地獄』と『マックスとリリー』について寄稿させていただきました。

cinemore.jp

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Henri-Georges Clouzot's Inferno

『地獄』に関しては輸入DVDが発売された際、ブログ記事にしたことがあります。なんと十年以上前!まさかの公開にびっくりしています。

maplecat-eve.hatenablog.com

以下、『地獄』に関するとても印象に残った言葉。

 

「(クルーゾーの未亡人イネスは)"ファッションに興味があるなら、これを見るべきよ!"と言って、私を大きなモニターの前に座らせてくれました。私は椅子から転げ落ちそうなほど、その映像に魅了されました。当時、1890年代から1900年代にかけてのロイ・フラーのダンス・スペクタクルを、衣装、光、色を主要なメディアとして、初期の映画がどのように解釈しているかを調べていたのですが、偶然にも私の研究と強く一致しているように思えたのです。ロミー・シュナイダーがカメラに向かい、闇に包まれ、セロファンのようなブーケで頭を包み、大きなリボンを首にかけられている長回しのテイクをはっきりと覚えています。彼女は背後から首を絞められている。頭を激しく左右に振られ、虹のような色の光の明滅が映し出される。謎めいた花嫁がベールをゆっくりと持ち上げ、美しい顔立ちを鮮明にし、色とりどりの光と影が再び顔と胴体を取り囲んだのを記憶している」(マリアンヌ・レール:ドキュメンタリー映画『地獄』のプロデューサー)

 

「遊び心のある照明の下で唇を舐め、向かってくる列車の前で裸でもだえ、雲を吸い込みながら吐き出すロミー・シュナイダーの、煌めくエロティックな狂気の映像」(Anthony Lane)

 

『地獄』の関連作品。『バレエ・メカニック』、『光と速度の反射』、『囚われの女』、『ポンヌフの恋人』、『愛の地獄』、、。フランシス・フォード・コッポラの『ヴァージニア』のカメラマンは『地獄』のフッテージに影響を受けたことを語ってます。等々。

 

Max et les ferrailleurs

以下、『マックスとリリー』に関するクロード・ソーテの言葉。

 

「ロミーに会って『マックスとリリー』の話をしましたが、リリーという役(売春婦役)は彼女には向かないと思い、軽くあしらいました。しかし彼女はすぐに「この役は私よ!」と言ってくるのです。その後、定期的に電話をくれたり、電報を送ってくれたりする。そして翼が生えたように彼女と一緒に映画を作ろうということになりました」

 

「(ミシェル・ピコリロミー・シュナイダーは)兄と妹のような関係だった」

 

「衣装が変われば、すべてが変わる!」

 

ミシェル・ピコリはすぐに、狂気の中にある壮大な哀れさを感じていた」

 

「このテーマは探偵小説の枠をはるかに超えている。私はこの映画(*マックスの強迫観念)をスターリン主義者の行動のメタファー、政治家の姿勢のたとえのようなものだとさえ思っていました」

 

トリュフォーが祝福してくれたのをよく覚えている。マックスというキャラクターに観客が感情移入することが難しいことから、非常にリスキーな挑戦をしているように思えたそうだ」

 

マーメイドフィルムさんからプレゼントをいただきました。ありがとうございます!今年に入ってからリヴェット、アケルマン、ロメールトリュフォー、ロミーと記事にしてきました。すっかりマーメイドフィルムさん推しですね。旧作を新作のように紹介していく。個人的にすべての映画は新作だと思っているので、とても素敵な試みだと思います。引き続き応援しています!

 

ロミー・シュナイダー映画祭は東京以外にも回るそうです。是非!

romyfilmfes.jp