『フレンチ・ディスパッチ』評

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The French Dispatch

otocotoさんにウェス・アンダーソンの新作『フレンチ・ディスパッチ』評を寄稿させていただきました。『フレンチ・ディスパッチ』については、「装苑」さんに続き二度目の評になります。

 

otocoto.jp

 

ちょうどウェス・アンダーソンレオス・カラックスについて発言している記事を発見したところだったので、ここから始める評を書きたいなと思っていました。ベストタイミングなご依頼ありがとうございます!昨年見た作品の中でも『アネット』と『フレンチ・ディスパッチ』は、やはり特別な作品です。この二人には第一にアナログ撮影への徹底的なこだわりという共通点があります。実景へのこだわり。チームへのこだわり。

 

『フレンチ・ディスパッチ』には『汚れた血』のバイクシーンへのオマージュだけでなく、それと感じられる箇所があります(こちらは次の作品などで書ける機会があったら別のテーマで書きたいです)。同じく『アネット』にもウェス・アンダーソンの映画を意識したのかな?と思わせる箇所があります。でもこれらは二人の映画作家によるお互いへの意識というよりも、出発点となる映画や動機が似ているからな気もします。映画を駆動させる力として同じです。結局のところ、自分たちの薔薇を育てることに集中した結果なのだと思います。そうありたいものです。

 

びっくりするくらい反響いただき、ありがとうございます!以前「ユリイカ」に書いた記事を読んでくれている方もいて、嬉しかったです。『フレンチ・ディスパッチ』は二度目三度目と繰り返し見られるべき作品です。お時間あるときに宜しくお願い致します!