吉祥寺バウスシアターの閉館


横浜に住んでいた時は爆音映画祭に通うことは長い長い帰り道と合わせてどこかロックフェスに行くようなワクワク感と心地よい疲労感をともなう、ちょっとした旅だった。二年前に国分寺に引っ越してきてからは、吉祥寺バウスシアターは特別な”フェス気分”で向かう映画館ではなくなり、生活の一部、当たり前の風景になっていた。既に映画館に行く=吉祥寺バウスに向かうになって長いこと経っている。だからこのニュースを聞いたときいろいろな思い出より先に、これからどうしよう!、という最早生活の基盤を崩されるような思いだった。正直これから何処で映画を見ればいいのだ、レベルですよ、、。バウスに行くと友人と会えるという確率も異様に高かった。昨年末も『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』を見に行ったとき、山形から帰郷していた大久保清朗さんと偶然鉢合わせたことがあったっけ。バウスシアターにはあの天井の高い空間の特別感と同時に、個人的にはそういった妙にカジュアルなご近所感すら同居していた。


爆音『ローラーガールズ・ダイアリー』を見て、扉を開けると興奮した女の子二人が「ホント楽しいんだけど!」って踊っていた思い出は、いまでも脳裏に焼きついています。いま思えば、あれはバウスでしかなしえないような光景だったな、と涙が出ます。この映画の初見のときと同じく、大好きなヴィヴィアンガールズの2ndを聴きながら長い帰り道をドキドキしながら帰った、あの思い出。


そのままのテンションで書いた爆音『ローラーガールズ・ダイアリー』の記事。
http://d.hatena.ne.jp/maplecat-eve/20110630