『沈黙の世界で猫が泣く』

松山ケンイチ麻生久美子の『ウルトラミラクルラブストーリー』(横浜聡子)が素晴らしすぎる。松山ケンイチの幼児的アクションはアナーキーですらあると思う(今更ながらマツケンっていい役者だよねー)。麻生久美子がやっと傑作にめぐり合えたことが嬉しい。TV「時効警察」のオダギリジョーが監督脚本を務めた最終回の麻生久美子が個人的にはベストだったのですが(作品自体は画面分割とかやっちゃって下手な自主映画ノリなのですが麻生久美子をとてもフェティッシュに撮ってるところがよい)、鮮やかに更新されましたね。ご主人の伊賀大介氏が手掛ける衣装も控えめなのに物語の上でモノ凄く効いてる。大友良英の音楽も然り。必見です。泣けるよ。ま、それについては明日書くとして、本日は都内某所にて拙作の上映&舞台挨拶もあり、なんというか素晴らしく幸せな気分に浸る一日でした。


いままでPCのモニターやテレビ画面の前で「がー」とか「ぶー」とか「おー」とか言ってきたのを大きなスクリーンで見たらどうなるか?誤魔化しが効かないだけに不安で不安で仕方がなかったのだけど自分が欲しい色調や輝度とあまりかけ離れていないというか特に問題がないことが判明し安心しました。とはいえ上映中は緊張して顔は引き攣るわ生唾呑みまくりでしたよ。上映後、声をかけてくださった方、ありがとうございました。プログラマーの鈴木さん、お褒めの言葉、とても感謝しています。たとえ社交辞令だとしても今夜は純粋に喜ばさせてください。しかし、あれです、初めてスクリーンで体験してみて、自分が思っていたよりも、ずっと作品は逞しい、ということに気づけたのが一番大きいです。結局、弱点ばかり気になって怖がっていた自分が軟弱なだけ。逆に作品の方から励まされるという貴重な体験。作品はいろんな意味でどんどん作者の手を離れていく方が好ましい。しかし久々の舞台挨拶は緊張した、、ダメだわ。


作品を完成させて何処かで上映して終了では個人的にあまり面白味を感じられないので、いろいろできることから始めていこうと思います。先行きどうなるか分からないけど、ちょっとばかしやってみたいことがあるのです。次回の上映は未定ですが必ず設ける所存です。楽しくいきましょう。そしてそしてなによりキャストとスタッフ全員に感謝します。タイトルの元ネタはフリッパーズ・ギターの歌詞に関係しています。以下の画像は本編から静止画キャプチャしてDVDジャケット用に作ったもの。ちょっと岡崎京子さん(いろんな意味で影響大なので)の表紙チックに?(失礼!)。