『ゴーストワールド』論 アウトロ

Ghost World CINEMOREさんへの記事のアウトロ。 cinemore.jp ソーラ・バーチの言葉。 「今にして思えば、とても親しみやすいものでも、将来の成功につながるものでもありませんでした、、、。しかし、(『ゴーストワールド』のイーニドは)私が感じていたこ…

『フィッシュマンズ』

立川シネマシティ極音上映で、『フィッシュマンズ』。 佐藤伸治が亡くなった日のことを、よく覚えている。スペースシャワーTVで字幕速報で流れてきて、その日は一日中「ゆらめき In The Air」のPVが流れていた。 「ゆらめき In The Air」を新宿タワレコの試…

ジャック・リヴェットの秘密

ジャック・リヴェットのインタビューを読んでいて、興味深かったところを少しだけ抜粋。ラース・フォン・トリアーに秘密がないかどうかはともかく(少なからず彼に秘密はあるのではないかと思っています)、全てが説明書に書いてある映画は面白くないという…

CINEMORE映画評

Ghost World 「SNSは強引に引き合わせてしまった」という言葉について、しばらく考えている。SNSくらい好きなこと言わせてくれよという意見は正しいけど、自分はそういう風に付き合いたくない。あまりにも手軽すぎる。あまりにも暴力的すぎる。そんな風に感…

女優≠作家論(2020年)

2020年にリアルサウンドに寄稿させていただいた記事をここにまとめておきます。まとめるついでにオリジナルのタイトルを付けました。 シャーリーズ・セロン論「破壊せよ、とセロンは言った」 realsound.jp フローレンス・ピュー論「光の行方」 realsound.jp …

2020年ベストシネマ

あけましておめでとうございます。若干、機を逸してしまった感あるけど、振り返りの記録としての年間ベストシネマ。2020年は「女優≠作家論」をテーマに、ジュリエット・ビノシュ論、シアーシャ・ローナン論をキネマ旬報に。シャーリーズ・セロン論、フローレ…

二階堂ふみ論「君、かなた」

リアルサウンドに二階堂ふみ論「君、かなた」がアップされました。 realsound.jp 二階堂ふみさんは、まだフォロワー数がいまの1/10以下だった頃からフォローをいただいていて、いつか何かしらの形で恩返しをしたいと強く思っていました(ふみちゃんはツイッ…

『On The Rocks』(Sofia Coppola/2020)

*[映画]『オン・ザ・ロック』(ソフィア・コッポラ/2020) あまりにも簡単に恋に落ちてしまう あまりにもすぐ、恋に落ちてしまう もっと学ぶべきかもしれない 痛い目にだってあっているのだから それでもあまりにも簡単に恋に落ちてしまう あまりにもすぐ、…

2019年ベスト50枚 ~音楽編~

2019年はまさかのヴィヴィアン・ガールズ再結成が感無量すぎた、、。大傑作の新譜までリリースされた。生きていればいいことがあるものです。以下に2019年愛聴盤リスト。半分以上がガールズバンド、もしくは女性ボーカルなのは個人の趣味ではあるのだけど、…

2019年ベストシネマ

みなさま、よいお年を。年が明けて読んでくださる方には、新年あけましておめでとうございます。昨年は幸運にも敬愛するクレール・ドゥニ監督にインタビューする機会に恵まれたのと、ジュリエット・ビノシュについて書かせていただく仕事をいただいたことが…

My 100 Best Films of The 2010s (1-10)

2010年代、私の100本。当然まだまだ自分が発見できていない、名前すら聞いたことのない作品だっていっぱいあると思う。なので10年後に考えたら、また違うリストになるかもしれない。でも節目として残しておきたかった。ここに網羅したリスト100本はすべて好…

My 100 Best Films of The 2010s (11-20)

11.『ザ・マスター』/ポール・トーマス・アンダーソン(2012) The Master / Paul Thomas Anderson (2012) 偉大な建築物のような映画であり、同時にとてもパーソナルな映画のようでもある。PTAの最高到達点。 12.『ハイ・ライフ』/クレール・ドゥニ(2018) …

My 100 Best Films of The 2010s (21-30)

21.『バンコクナイツ』/富田克也(2016) Bangkok Nites / Katsuya Tomita (2016) 素晴らしい映画は下手な旅をするより、ずっと深い旅をした気分になれるとは友人の名言ですが、この作品は1週間くらい旅をしていた気分になれる映画です。「バンコク・・・shit…

My 100 Best Films of The 2010s (31-40)

31.『永遠の僕たち』/ガス・ヴァン・サント(2011) Restless / Gus Van Sant (2011) ミア・ワシコウスカとヘンリー・ホッパー。この二人の出会いこそがこの美しい作品の最大の功績。ヘンリー・ホッパーのラストスマイルはこの映画を愛する全員の心に永遠に…

My 100 Best Films of The 2010s (41-50)

41.『キャロル』/トッド・ヘインズ(2015) Carol / Todd Haynes(2015) 誰かを見つめていたいという気持ちや、誰かに心を奪われたり、うっとりするということは、夢の中にいる状態のことではなく、むしろ最も目が覚めた状態のことなのだな。素晴らしい! 4…

My 100 Best Films of The 2010s (51-60)

51.『マーサ、あるいはマーシー・メイ』/ショーン・ダーキン(2011) Martha Marcy May Marlene / Sean Durkin (2011) 昨日の私たちからどれだけ遠いのか?その残酷な画面の余白に自分がいることを発見するとき、『マーサ、あるいはマーシー・メイ』は、作品…

My 100 Best Films of The 2010s (61-70)

61.『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』/クエンティン・タランティーノ(2019) Once upon a time in Hollywood / Quentin Tarantino (2019) タランティーノが映画へ向けるロマンチックな愛憎や破壊願望がこの上ない幸せな形で昇華された。天国…

My 100 Best Films of The 2010s (71-80)

71.『ネオン・デーモン』/ニコラス・ウィンディング・レフン(2016) The Neon Demon / NicolasWinding Refn (2016) 美のバージョンアップ。美のメタモルフォーゼ。美しい生にも美しい死にもなれなかった女の子たちへの無言の切り返しショット。詳しくは過去…

My 100 Best Films of The 2010s (81-90)

81.『婚約者の友人』/フランソワ・オゾン(2016) Frantz / Francois Ozon (2016) 過ぎ去った恋を彼女は夢見る。過ぎ去った旋律を彼女は追いかける。映画の一番キレイな線が重なっていく瞬間がいくつもある。ピエール・ニネという突き抜けた美男子を突き抜け…

My 100 Best Films of The 2010s (91-100)

91.『パターソン』/ジム・ジャームッシュ(2016) Paterson / Jim Jarmusch (2016)朗読者としてのアダム・ドライバーの声の美しさに惚れ惚れする。引用される『獣人島』の原題は『Island of Lost Souls』。これほどジム・ジャームッシュの映画に相応しい言葉も…

『ダンボ』(ティム・バートン/2019)

パーフェクトフィルム!多幸感が全力疾走する絵巻のようなオープニングからティム・バートンが紡いでみせるのは、『私の20世紀』(イルディコー・エニェディ)ならぬ、『ティム・バートンの20世紀』だ。大陸の地図をオーバーラップさせながら汽車が前へ…

2018ベスト50枚 ~音楽編~

2018年のハイライトはHindsの素晴らしくキュートで楽しかった来日ライブ。今年の頭にオールガールズバンド(正確にはオール女性ボーカルバンド)の自作コンピを作ったのだけど、コンピを作る上のテーマは「仮説としての『Live Through This』の子供たち=コ…

2018年ベストシネマ

あけましておめでとうございます。2018年は個人的に変わらなきゃと思って、自分を変えてみることを試みた一年でした。新しい一歩を踏み出した&その準備をした一年。これをベースにどんどん自分を変えていけたらなと思います。さて、年間ベスト。一位に挙げ…

『犬ヶ島』(ウェス・アンダーソン/2018)

「友達にはなれないけど、大好きだ」(スポッツ) 『犬ヶ島』において、少年アタリとボディーガード犬スポッツ、そして新たな相棒犬チーフはいまにも泣き出しそうな瞳をスクリーンに何度も浮かべる。口笛による木霊が人と犬の交感(この木霊は開巻早々、劇中に…

『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』(ショーン・ベイカー/2017)

いったいどうやって撮ったんだ!?ロングショットが意外と多いのに、やけに密着感、親密感が残るのは、ギャー!とかイェー!とかウォー!とか、セレブレーション、カモン!よろしく、ハイテンションな子供たちを笑いながら見ている自分の視線がまるごとこの…

2017年 ベスト50枚 〜音楽編〜

2017のベストトラックはコーネリアス『夢の中で』。浮上するわけでも潜行するわけでもない幽体離脱の夢の弾け方。ヴァンパイア・ウィークエンドのBaioの「Sensitive Guy」は毎朝目覚めの1曲でした。ライブは最愛のバンドWarpaintに行けたこと。どれだけこの…

2017年ベストシネマ

新年あけましておめでとうございます。さて、2017年は松本俊夫特集上映のパンフレットに書かかせていただいたことがホントに幸せで、自分が書いたことは必ず自分に返ってくることを知る、その跳ね返りの繰り返しの中にいることが喜びでした。何よりそれこそ…

筒井武文『映像の発見=松本俊夫の時代』パンフレット

先週末よりイメージフォーラムで上映中の『松本俊夫 ロゴスとカオスのはざまで/映像の発見=松本俊夫の時代』のパンフレットに5作品の論考を寄稿させていただきました。素晴らしい作品はどの時代、どの年齢で見たって、その価値は普遍である。ということを…

『20センチュリー・ウーマン』(マイク・ミルズ/2016)

感傷的な気持ちに身を任せると 星の明かりが部屋に差し込んでくる あなたの愛に満ちたやさしさは まるで暗闇を照らす炎のよう 「In a Sentimental Mood」 スーパーマーケットの駐車場で燃え上がるフォード・ギャラクシー。少年ジェイミーが生まれたとき家ま…

『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(パブロ・ラライン/2016)

『Jackie』 『ジャッキー』に寄せられた言葉で、ナタリー・ポートマンがインタビューで語った言葉に敵う批評はありえない。曰く、「聡明なジャクリーンは自分が記者に語る言葉がそのままアメリカの物語になることを知っていた」。そう、『ジャッキー』はジャ…